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映画「推手」
スタッフその1ですおはな

推手に興味を持ってから、ネットで情報を検索することも多く、
そのときにも検索によくかかっていた映画「推手」。
気になっていたこの映画をついに見ることができましたきのこレッド

推手の技に触れる内容の武術映画ではありません。
でも、推手の精神に触れることのできる映画かもしれません。

ネタばれになりますが汗…ストーリーを書きますね。

舞台はニューヨーク。
その老人が、アメリカで息子家族と一緒に生活をするようになって
一ヶ月経っていました。
息子は毎日、会社に出勤するため、
老人は、日中、作家の卵である息子の妻と一緒に過ごしていました。
生活習慣や感覚の違い。思想や価値の差。とまどい。言葉の壁。伝わらない意思。
妻は、そんな生活と進まない執筆にノイローゼになり、
息子は妻と父親の板挟みに苦しみます。
老人と息子家族の共同生活はもう限界に近づいていました。
ある事件をきっかけに、老人は
「家族に疎まれる存在にこれ以上なりたくない」
と、黙って家を出て、チャイナタウンで一人暮らしを始めます。
生活のために、老人が就いた仕事はレストランの皿洗い。
慣れない仕事に苦戦する老人は、経営者から嫌がらせを受け、
ついにはクビを言い渡されます。
経営者の心ない罵倒に、老人は怒り、キッチンから一歩も動こうとしません。
従業員や、経営者に呼ばれたギャングも、彼を動かそうとしますが、
老人は太極拳でそれらを次々とかわしていきます。
この騒動がテレビで大きく報じられ、家族は老人を見つけました。
息子は、再び一緒に暮らそうと、これまでことを全て詫びるのですが、
老人はチャイナタウンの一人暮らしを選択するのでした。
いつかは老人と生活したい…と息子家族は広い家に引っ越します。
息子と妻は、新しい家の老人のための部屋に、
前の家に残っていた老人の荷物を運び入れます。
部屋に武術の刀を飾る妻。
息子と妻の会話は、老人の話から推手についての話題となります。
息子にはわかっていたのです。
老人の胸には色々な思いが詰まっていることを。
老人の父親は、権力者で、息子はアメリカで成功を収めていて、
…そして老人は「自分にはなにも誇れるものがない。」と思っていることを。
息子は、老人が現実逃避のために「太極拳」に逃げており、
父親が人と関わりを持ちたくないと望んでいる象徴として、
推手(相手を近づかせないための技)をあげます。
興味を持った妻に、息子は推手を教えるのでした。
互いの力をやりとりする推手に、妻は「まるで結婚生活のようね。」と話し、
推手に(そして…老人に?)興味を示すのでした。
そして…老人は、チャイナタウンで太極拳を教えながら、
自分らしい生き方を模索していくのです。


私にはこの映画は、難しかったかもしれませんモゴモゴ
映画を見終わった後、何日もこの映画について考えていました。

私がこの映画から感じたことは、
「自分らしい生き方」とは、自分を主張することだけではないということ。
人と人との関わりでできている人生において、
相手の生き方を認め、それを尊重することが大事だということでした。

「人からとやかく言われたくない。」
「でも人からどう映っているのだろう。」
人によってこの2つの思いの強さは違うかもしれませんが、
人には相反するこの2つの心が存在しています。
人からどういわれようと、人にはその人なりの生き方があります。
その人にしか生きられない人生ですもの。
でも誰とも関わらずに生きていくことは決してできないのです。
では、人とどう関わるのか…そんなことも頭をよぎりました。

そして、それとは別に、何かを突き詰めて生きていく人には、
突き詰めようとするものから、
その人にとっての真実が必ず見えるんだなぁということを感じました。

ものすごい感動巨編でも、ものすごい武芸ドラマでもないです。
まるで生活を切り取ったような画面から、
何か心に迫る何かをずしんと感じる映画だと思います。
もしかしたら、あなたの「推手」に対するイメージが変わるかもしれません。
是非、観てみて下さいひらめき

また、この作品は、台湾出身の映画作家アン・リーの監督デビュー作で、
「父親三部作」の第1作にあたるそうです。
これに続く「ウエディング・バンケット」はベルリン映画祭グランプリを受賞し、
第3作目の「恋人たちの食卓」は、
アカデミー外国語映画賞にノミネートされたそうです。
それも続けて観てみたいなぁ嬉しい
       
| fumiko | 閑話〜まあ雑記みたいなもんです | comments(3) | - |

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ひきこもり仙人 (2007/02/12 10:33 PM)
こんばんは。
ちょくちょく寄らせてもらっています。

>「推手」
とても気になりました。
観てみたいと思います。

生きていくうえで、「正面衝突を避けながらも、相手と関わっていく大切さ」を感じるコトが多くあります。
この映画は、そういった心を「太極拳の推手」という表現方法で描いた作品のように感じました。
たけ (2007/02/15 11:32 PM)
私も観ましたよ あのように結果として他者の内に種を蒔いていくことができればいいなあと思いました。年齢の重ね方は人それぞれでしょうがその時々で自分の居場所を知ることは大切なことかも知れません。自分をよく知る術は太極拳が持っている魅力の一つと言えるかもしれませんね。
スタッフその1 (2007/06/01 10:49 PM)
コメントありがとうございます。
主人公の老人の生き方は、全て太極拳に結びついていることが、はっきりと描かれていましたが、何かにのめりこんで、それに没頭する生き方はとても幸せだと思います。
それは自分の生活の一部なのか、逆にそのものの一部が自分の生活なのか、わからなくなるような、…そういう太極拳とのつきあい方にいつしかなっていけたらいいなぁと思います^^。